僕はアラフォーで約2年間、台湾語学留学した経験があります。
自慢になりませんが、語学に関しては何の準備もせずに台湾へ行きました。
そして、苦労しました。笑
振り返ってみると、「あれだけは日本でやっておけば良かったな」と思うことがあるのです。
今回はその「たった一つのこと」を紹介します。
台湾で語学留学、何語を勉強するの?
まずは、台湾語学留学って何語を習うの?からです。
台湾では中国語(普通話)が主に使われています。
実は、中国大陸で使われている中国語とは少し違いがあります。
まず、使われている漢字が違います。
同じ中国語ですが、中国では簡体字、台湾では繁体字が使われています。
以前書いていたブログのタイトルを例にしてみます。
日本語 | 40歳からの台湾留学 |
繁体字(台湾) | 從四十歲開始在台灣留學 |
簡体字(中国) | 从四十岁开始在台湾留学 |
違いはすぐにわかるかと思います。
日本で、本当の苗字は難しい方の漢字って人がいますよね。
たとえば、斎藤さんや渡辺くん。
台湾では、あの漢字たちが日常的に使われています。
ちなみに、台湾留学すると名前を繁体字にしないといけません。
たとえば「黒沢恵」さんですと、「黑澤惠」さんになります。
「亀梨」くんは大変ですよ。
「龜梨」
見えない?
「龜」
苗字が「龜梨」でなくて良かったです。笑
あと、日本語でいう「フリガナ」にあたるものが違います。
中国では拼音(ピンイン)、台湾では注音(ボポモフォ)というものが使われています。
ほかにも違いはありますが、今回はこれだけにしておきます。
興味あるかたは、以前の記事も合わせて読んでみてください。
http://blog.livedoor.jp/taiwan168/archives/1045451283.html
話を戻しますが、僕は台湾で中国語を学んできました。
そう、台湾版の中国語です。ぞくに「台湾華語」と呼ばれるものです。方言みたいなものと表現する人もいます。
ですが、僕が学んだ台湾華語は少し違います。
実は、繁体字×拼音で学んできました。
もちろん台湾人は繁体字×注音で学んでいます。
ですので、台湾人は基本的に拼音が読めません。
ここで言いたいのは、
台湾華語を学ぶのに「台湾の繁体字と中国の拼音を使って学んだ」ということです。
実際授業がはじまってみると…
僕は中国語を勉強したことがない人の初級クラスに入りました。
ですので、発音の練習からスタート。ですが、発音の練習はたったの2日だけだったんです。
しかも注音メインで発音の練習、そのうえ拼音は詳しく教えてくれませんでした。
2日で注音を覚えるのは苦労しました。
それなのに、その教師は3日目以降、拼音で授業をおこない、注音は最後までまったく使わないというドSっぷりだったのです。
留学前にやっておけば良かったこと、それは…
ズバリ「中国語の発音(声調、拼音含む)」を勉強しておくことです。
具体的にいうと、拼音と声調記号を見て正しく発音できるようにしておくことです。
※ざっくりですが、中国語には4つの声調(トーン)があります。
僕は最初の3ヶ月ぐらい、発音にものすごく苦労しました。
自分では正確な音を出しているつもりでしたが、実はまったく違う音を出していたんです。
そのうえ声調も不安定でしたね。
拼音、声調記号を正しく発音する
逆の例ですが、日本語を勉強している友人(台湾人)がいます。
その人は、「リンゴ」のことを「リソコ」と発音したのです。
正しく発音をしないと、まったく意味がわからない例ですね。
中国語の拼音も正しく発音しないと、一緒の事故が起こります。
たとえば、
re、la
chi、qi
chu、qu
an、ang
nong、neng
などが区別できていない人は、リソコと変わらないレベルなんですよ。
あと、発音が合っていても声調を間違えると、別の意味になるのが中国語の特徴です。
声調の間違いは人にもよりますが、文脈からある程度補正してくれます。
ですが、発音も声調も間違っていたらお手上げです。
ネイティブが初心者に発音を教えるのは無理
台湾人もしくは中国人教師が、初級クラスで母国語を使って口の動きや舌の使いかたを説明するのは無理です。
台湾の教師は、口の外側だけ見て真似してみたいな方法でした。外側の口は真似できても肝心の口の中、舌の動きがわからないのです。
だから、できるだけ日本でやっておいたほうがいいと思うわけです。
日本語で口や舌の動きを説明してもらうのがベストです。
僕が現地で発音を改善した方法は、ネットで発音に書かれている文章を読んだり、YouTubeで発音講座を観たりしました。
一番有効だったのが、iPhoneのアプリです。
「ちゃいご塾、発音編」というアプリなんですが、中国人講師が日本語で発音、声調、拼音まで教えてくれる動画付きのものです。
※残念ながら古いアプリで、iOS9では正常に動かなくなっています。
そして教師や友人に聞いてもらい、通じるレベルまで上げたのです。3ヶ月ぐらいはかかりました。
方法はいろいろあると思うので、自分に合う方法を見つけてくださいね。
発音がヘタだとデメリットだらけ
僕は上の方法で発音を改善したので、4ヶ月以降はほめられるレベルになりました。
それは気づいて練習したからです。気づかないと後々たいへんです。
あと、発音が悪い人は聞き取れない傾向が強いです。
よく言われる、「自分が発音できない音は聞き取れない」というやつですね。
そして教師は「発音がヘタな人」をスルーします。
授業後、教師に聞いたことがあるんです。「なんで直さないの?」って。そしたら、「どうしようもない」と。ある意味放棄ですよ。笑
人のことはほっとけと思われるかもしれないですが、実は授業中に支障が出るんです。
よくチームになって授業することがあるんですが、発音が悪い人と一緒になると聞き取れなくてストレスになります。
悪い言い方をすると、生徒同士で「あの人はハズレ」的な扱いになります。
中級クラスぐらいに入ると、発音の差が激しくなります。
発音が悪い人は見直すしかないのですが、授業はどんどん難しくなり、課題も多く、ついて行くだけで大変になります。
直している余裕がないんでしょうね。その後、挫折して帰国する人を見ました。
これから留学を考えている人へ
できれば、日本で発音(声調、拼音含む)だけは学んでおくことをオススメします。
現地にいてると、即実践です。へたくそでも中国語を使わないと生きていけない状況。
ですが、開始当初は本当に通じなかったんです。へこむぐらいに。笑
それはそうです。正しい言葉を発していないから当然の結果です。
そういえば、初級クラスでも発音がめちゃくちゃ綺麗な日本人がいました。
気になったので聞いてみると、日本で1年ほど中国語学校に通っていたとのことでした。
そんな人が初級クラスにいてたので、当時はあせりました。笑
でも、現地でゼロからはじめた自分との差に気づけたのは良かったと思います。
台湾の語学学校で、まともに発音を学ぶのは無理と思っていいでしょう。
教師もまったく力を入れていません。2日で習得できるものではありませんから。
先に学んでおくと、精神的にラクですよ。
正しい発音ができる、漢字もある程度わかる(日本人なので)、それだけで超優等生の仲間入りです。
最初の3ヶ月は、台湾に慣れるための時間にした方がいいと思います。人間関係(友人作り)に力を入れるなど。
それでなくても海外生活はストレスが多いものです。旅行で行く台湾とは違いますからね。
あと、たまに「台湾人の発音は適当だから、こっちも適当で大丈夫!」という人がいます。
どこから目線で話しているかは不明ですが、大丈夫じゃありませんからね。
そういうときは、リソコを思い出してください。笑
http://blog.livedoor.jp/taiwan168/archives/1012790110.html
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